初心者でもできる!ピアノスケール練習法と運指の覚え方

スケールの練習が必要な理由とは? 

スケールとは、よく聞き慣れた言葉で言うと音階のことです。ここからはスケールと書かせていただきます。ピアノの演奏を上達させるためには、スケールの練習が非常に重要です。なぜなら、音階を弾くことで鍵盤の配置を体感し、指使いを自然に身につけられるからです。白鍵や黒鍵の位置を覚えることができるので、鍵盤を見ないで弾くこともできるようになります。また、スケールの練習をすることで調を覚えることもできるので、曲を弾く時にも役立ちます。

スケール習得がもたらす演奏技術の向上

スケールを習得することで、演奏技術は確実に向上します。まず、スケール練習を行うと、自然と指使いが洗練されていきます。例えば、長調や短調のスケールを弾く際には、一定のパターンで指を動かすため、手が勝手にその動きを覚えます。さらに、運指についても意識が向くため、今まで以上に曲を弾く時に運指の大切さが分かるようになります。また、スケール練習は、弾き方に一貫性を持たせ、音の出し方を整えることもできます。スケールを練習することで、より豊かな音色で演奏できるようになり、演奏の表現力も広がります。特に、スケールを練習する際には、各音を均等に弾くことを意識することが大切です。これを繰り返すことで、技術力が一段と向上します。

スケール練習はいつから始めるべき? 

ピアノを始めたばかりの初心者の方でもスケール練習を始めることをお勧めします。実際、基本的な指使いや鍵盤の配置を理解するためには、早い段階からスケールを取り入れることが効果的です。特に、白鍵だけを弾くハ長調から始めましょう。もちろん最初は難しいと思うかもしれませんが、短い時間でもいいので毎日続けることで、運指が身についていきます。親指の使い方を意識することが大切です。なぜ大切なのかは実際にレッスンを受けられた際にご説明したいと思います。

初心者の方におすすめのスケール練習方法とは  

初心者の方がスケール練習をする際のお勧め方法は、ゆっくりとしたテンポでスタートすることです。焦らずゆっくりと弾くことで、指使いを正確に覚えられるからです。まずは簡単なハ長調から取り組み、ハ長調が弾けてから他の調へと進めると良いでしょう。また、音を一つずつしっかりと弾くことを意識します。適度に休憩を入れないと腕や手を壊してしまうこともあるので、時間を決めて練習しましょう。

ハノン39番から学ぶスケールの基本的運指

ハノン39番はスケールの練習に最適な練習曲です。この曲は、指の独立性や速さを鍛えるために作られた曲で、特に運指の基本を学ぶのに役立ちます。この練習を通じて、白鍵と黒鍵を使ったスケールのスムーズな弾き方を身につけることができます。ハノン39番を弾く際には、常に指使いを意識し、可能な限り均一な音量で弾くことを心掛けます。最初は難しく感じるかもしれませんが、続けることで運指が自然に体に馴染み、スピード感も増します。この練習の良いところは、数分で取り組めるため、毎日の習慣にしやすいことです。

ピアノスケールの運指を覚えるための覚え方 

ピアノスケールの運指を覚えるためには、視覚と聴覚を使った方法が効果的です。まず、スケールの音階と運指を視覚的に覚えるために、楽譜を見ながら指の位置を確認します。さらに、弾きながら音を聴くことで、自分がどのように弾いているかをその都度意識することができます。また、録音機能を使って自分の演奏を聴き、改善点を見つけることも有効です。また、リズムを変えたり、テンポを調整することで、さらにスムーズに弾けるようになります。

ピアノのスケール練習で覚えられないときの対処法 

覚えられないと感じた時は、まず不安にならずに、スケールを小さく分けて練習することが重要です。たとえば、全体のスケールをいきなり弾こうとするのではなく、最初は数音ずつ弾いてみることをおすすめします。また、繰り返し練習することで、記憶が定着します。特に、長調や短調の音階を交互に練習すると、異なる響きを楽しむことができ、より記憶に残りやすくなります。

全調スケールの楽譜とその活用方法

全調スケールの楽譜は、練習において非常に役立ちます。これを利用することで、さまざまな調を意識して演奏できるようになります。全24調のスケールを覚えることで、音楽の幅が広がりますし、他の楽曲の演奏もスムーズに行えるようになるでしょう。楽譜を見ながら指使いを確認し、繰り返し弾いてみることが大切です。また、曲を弾く前にその曲の調のスケールを弾くようにしましょう。調を意識できるので、弾きやすくなります。

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ピアノを中畠由美子、中島昌子、北川正、矢野裕子、楊麗貞の各氏に師事し、ソルフェージュを鈴木しのぶ、上田真樹の各氏に師事。
桐朋学園大学音楽学部ピアノ専攻卒業後、子供から大人まで幅広く指導を行うピアニスト

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